いい本屋 COME HITHERは、兵庫県神戸市東灘区岡本にある児童書専門店です。
住宅街の一角にある本屋です。
ぜひお気軽にお越しください。

更新情報:

2025.09.10
News 2025.9.10 母校の東京農工大学のホームページに載せてもらいました。ぜひ見て下さい♪
2025.08.01
News 2025.8.1 いつもホームページを見てくださってありがとうございます。 7月末から自費出版の本の原稿のチェックをしています。書きたい事がたくさんあって300ページくらいあるので、チェックだけでも何週間もかかりそうです。秋には出版できると思うので楽しみにしていてください。本の題名は『児童文学専門店 いい本屋COME HITHERをはじめるまで イギリスとアイルランド1か月の旅』です。
2025.04.01
News 2025.04.01 2025年2月に瑞雲舎から『ライオン』が出版されました。 お近くの図書館でリクエスト予約して、読んでみてください。 『ライオン』 文・絵 ウィリアム・ペーン・デュボア 訳 まさき るりこ 発行所 株式会社 瑞雲舎

<10月のおすすめの本>

太陽の戦士

『太陽の戦士』
ローズマリ・サトクリフ作
猪熊葉子訳
岩波少年文庫

 ひとりの年とった羊飼いが、ひざの上に槍をおき、海のほうをみながらすわっていた。その姿は、ちょうどこの老人のうしろの羊がこいの土手に生えている、風にいじけたサンザシの木と同様に、まったくこの丘陵地帯の一部になりきっていた。
……
 ドレムは───この男の子の名はドレムといった───満足して小さなためいきをついた。ドレムは、この丘の上でドリやほかの羊飼いたちといっしょにいるのがすきだった。

 サトクリフの猪熊葉子訳は登場人物ひとりひとりの気持ちが分かり、どの作品も好きです。
『太陽の戦士』はドレムの成長が描かれていて、狩人タロアをはじめとする周りの大人たちもいい。

<10月の詩>

孔雀のパイ

「ケーキとブドウ酒」

お年を召したキャラウエイ王は、
晩のごはんにケーキをたべる
渇きをいやすは、白いブドウ酒
つづれ織の中のことりと
広間の猟犬、どちらも静かに
じっと見守る。
あるいは全然見ぬかもしれぬ。
部屋の中央、炉に火が燃えて、
まわりの壁は石また石で、
黙してじっと、音もなくたたずむ。
高い玉座にただひとり、
たべて、飲んで、夢見るうちに時はすぎゆく。
たべ終わった王は、ひとりうなずき、
「キャラウエイ王にケーキとブドウ酒じゃ!」

『孔雀のパイ』
ウォルター・デ・ラ・メア詩
エドワード・アーディゾーニ絵
間崎ルリ子訳
瑞雲舎

<10月の俳句>

オオワシ(知床) Photo by WAKO

ミヤマウズラ Photo by Maki

栗林 筵広げて おままごと
                 井伊恒子
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