いい本屋 COME HITHERは、兵庫県神戸市東灘区岡本にある児童書専門店です。
住宅街の一角にある本屋です。
ぜひお気軽にお越しください。

更新情報:

2025.04.01
News 2525.04.01 2025年2月に瑞雲舎から『ライオン』が出版されました。 お近くの図書館でリクエスト予約して、読んでみてください。 『ライオン』 文・絵 ウィリアム・ペーン・デュボア 訳 まさき るりこ 発行所 株式会社 瑞雲舎

<4月のおすすめの本>

あひるのピンのぼうけん

4月のおすすめの本
『あひるのピンのぼうけん』
マージョリー・フラック文
クルト・ヴィーゼ絵
まさきるりこ訳
瑞雲舎


むかしむかしあるところに ピンという とてもうつくしい こどものあひるがいました。ピンは、おとうさんとおかあさんと、3羽のにいさんと2羽のねえさん、7羽のおじさんと11羽のおばさん、それから42羽のいとこたちといっしょに、揚子江の水の上にうかぶ「かしこい目」というふねにすんでいました。

ひょんなことからピンはひとりぼっちになってしまいます。
絵も文もなんともいえず、素敵です。ぜひ手に取って読んでいただきたい一冊です。大人も子どもも楽しめます。

<4月の詩>

ある子どもの詩の庭で

4月の詩

「ぼくの影」

ぼくにはちいさな影がある。いつもぼくにくっつきまわり、
なんの役にたつのかは、ぼくにはちょっと、わからない。
影はぼくにそっくりで、あたまからつまさきまでにてるんだ。
ぼくがベッドに入るとき、影はいつもぼくより先に、
ベッドにもぐりこんじゃうの。

いちばんおかしなところはね、影の大きくなるなりかたなんだ。
ちゃんとした子どもだったらば、ゆっくり大きくなるでしょう?
だのに、ときどき影ったら、ビューンとゴムマリみたいに弾んで
急に大きくなっちゃうの。そしてときどき影ったら、
あんまり小さくちぢまって、ぜんぜん見えなくなるんだよ。

ちゃんとしたあそびかたもしらないで、いつもぼくをからかうの。
ぼくにくっついてばかりいて、つまり、あいつはおくびょうなんだ。
ぼくはけっしてばあやにも、あんなにくっついたりはしないもの。
だって、そんなこと、はずかしいことでしょう?

ある朝、ぼくはとっても早くおきたんだ、お日さまもまだのぼる前。
そとにでて、キンポウゲの花を見てみたら、つゆがキラキラ光ってた。
だのにあのものぐさ影ぼうず、ぼくについてきもせずに、
名うてのねぼすけそこぬけに、ベッドでぐうぐうねてたんだ。

『ある子どもの詩の庭で』
ロバート・ルイス・スティーヴンソン詩
イーヴ・ガーネット絵
間崎ルリ子訳
瑞雲舎

<4月の俳句>

ニュウナイスズメ Photo by WAKO

桜(桜守公園) Photo by Chikako

菜の花の 一万本や 黄金色
                 井伊恒子
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